「ヒルズの未来形」と題し、35年の年月をかけて作り上げられた「麻布台ヒルズ」が、2023年8月8日メディアに初公開された。会見では、森ビルの代表取締役社長・辻慎吾がオープンに先がけてヒルズの概要を発表。辻は「東京をさらに魅力的な都市にしていくための挑戦の始まり。ここから東京が大きく変わる」と力を込めた。

虎ノ門と六本木の中間地点に位置する麻布台ヒルズは、日本一高い約330メートルの超高層ビル「森JPタワー」のほか、「レジデンスA・B」「ガーデンプラザ(低層棟)」で構成。
「グリーン&ウェルネス」をテーマに、人々が自然と調和しながら、心身ともに健康で豊かに生きることを目指す新しい街として11月24日(金)にオープンする。

最大の特徴は、約6000平方メートルの「中央広場」を含む約2万4000平方メートルの緑地。季節ごとに表情を変える約320種の植物や果樹園など、都心にいながらも自然を身近に感じることができる。ヘザウィック・スタジオがデザインする道をまたいだ低層部の建築物と緑の調和が、ここにしかないランドスケープを生み出している。
辻は「アークヒルズの開発以来、一貫して建物を高層化して緑地を広げる『立体緑園都市』の実現に力を入れてきた。麻布台ヒルズも、圧倒的な緑を実現するために超高層が必要だった。ここまで低層部と緑地のデザインにこだわったまちは世界でも珍しい」と説明した。


注目したいのは、日本初進出となるレストラン、カフェ・スイーツの専門店、ラグジュアリーブランドなど約150店舗が軒を連ねる商業ゾーン「ガーデンプラザ」。このエリアは各施設低層階に位置し、中央広場の地下には大規模なフードマーケット「麻布台ヒルズマーケット」が誕生する。

レストランには、ミシュラン二つ星のフレンチガストロノミー「フロリレージュ」と天ぷら業界をけん引する新留修司が手がける「天風良 にい留」が移転オープンするほか、「神楽坂 鉄板焼 中むら」や「寺子屋すし匠」など各ジャンルのトップクラスが揃う。